「新NISAで積立を始めたいけど、S&P500とオルカン(全世界株式)のどっちを選べばいいの?」
これは新NISA時代に最も検索されている質問のひとつです。両者ともeMAXIS Slimシリーズの代表的銘柄で、投資初心者の人気商品。でも「どっちが正解か」は意外とシンプルに答えが出ます。
本記事では、過去30年のリターン・リスク・為替の影響を数字で比較し、「迷ったらオルカン」と言われる根拠を徹底解説します。
結論から言えば、初心者・分散重視なら「オルカン(全世界株式)」が無難です。理由は3つ:
ただし、「米国の成長を信じる」「より高いリターンを狙いたい」と明確に判断できる人はS&P500を選ぶのも合理的です。
注目すべきは、オルカンの中身も6割は米国ということ。つまりオルカンを買えば、自動的にS&P500の主要部分も保有することになります。
過去30年(1995〜2025年)の年平均リターンを比較すると:
| 指数 | 年平均リターン | 標準偏差(リスク) | 最大下落 |
|---|---|---|---|
| S&P500(円換算) | 約 9.5% | 約 18% | −50%(リーマン) |
| 全世界株式(円換算) | 約 8.3% | 約 17% | −45%(リーマン) |
S&P500の方が年率で約1.2%高い結果。これは主に2010年代の米国IT企業の急成長によるものです。
※ ただし「過去のリターン」は未来を保証しない。米国の覇権が今後30年も続くとは限りません。
月3万円・20年積立・上記の年平均リターンで単純複利計算すると:
| 指数 | 最終資産 | 元本 | 運用益 |
|---|---|---|---|
| S&P500(年9.5%) | 約 2,066万円 | 720万円 | +1,346万円 |
| オルカン(年8.3%) | 約 1,793万円 | 720万円 | +1,073万円 |
差は約273万円。一見大きく見えますが、これは「過去の数字が未来も続く前提」での話。リスクを忘れてはいけません。
オルカンは47カ国に分散しているため、「米国だけが沈むシナリオ」に強いです。例えば日本のバブル崩壊(1990〜2010年の20年間)では、日経平均はマイナスでしたが世界株式はプラスでした。
S&P500の上位10銘柄は時価総額比率の約30%を占めます(2025年時点)。Apple・Microsoft・NVIDIAなどIT巨大企業に集中。一方オルカンは上位10銘柄でも約18%程度。
両者とも円建てで保有する場合は為替リスクあり。ただしS&P500は米ドル100%、オルカンは米ドル60%+他通貨40%なので、オルカンの方が為替分散効果があります。
新NISAの非課税枠は1,800万円と十分大きいため、以下のような組み合わせも合理的です:
これで「分散」と「リターン狙い」を両立できます。
結局のところ、両者の差は「米国の覇権が今後も続くか」という賭けに集約されます。確信が持てないなら、世界全体に賭けるオルカンが理にかなっています。
投資判断はご自身の責任で。本記事は概算シミュレーションと一般的な解説であり、特定銘柄の購入を推奨するものではありません。