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ドルコスト平均法は本当に有効?モンテカルロで検証してみた

2026年5月5日 ・ 複利コンパス編集部

「つみたて投資=ドルコスト平均法は最強!」――そんな話を聞いたことがあるのでは?

でも実は、ドルコスト平均法は『リスク低減』には効いても、『利益最大化』には効かないというのが学術的な結論です。

本記事では、モンテカルロ法を使って一括投資との比較を行い、ドルコスト平均法の本当の効果を検証します。

結論:ドルコスト平均法は「気持ちの安定剤」

結論から言えば:

多くの個人投資家にとっては、心理的負担が少ないドルコスト平均法が現実的な選択肢になります。

一括投資 vs ドルコスト平均法 同額720万円・20年運用 / Monte Carlo 1,000本 一括投資 期日初日に720万投入 中央値 1,950万 600万 3,200万 ドルコスト 月3万×240ヶ月 中央値 1,233万 720万 2,050万 0 2,000万 4,000万 期待値は一括 > ドルコスト、リスクの幅も一括 > ドルコスト 一括: 大きく勝つ可能性も大きく負ける可能性も両方ある ドルコスト: 利益は控えめだが、暴落リスクが緩和される
図: 同額720万円を投入する2手法の結果分布(Monte Carlo)

1. ドルコスト平均法とは?

ドルコスト平均法(Dollar Cost Averaging)とは、定期的に一定金額ずつ投資する手法のこと。

実例:1株100円〜200円で変動する商品を毎月3万円購入

価格購入数
1月100円300株
2月150円200株
3月200円150株
4月120円250株
合計 平均143円 900株

4ヶ月の平均価格は142.5円、しかし平均購入価格は133円(12万円÷900株)。安い時に多く買えるため、平均より安く取得できます。

2. 一括投資との比較

「いま手元に360万円ある、これを一括投資 vs ドルコスト10年で投資」を比較してみましょう。

シナリオA:右肩上がり相場(年利5%)

方法10年後
一括投資(360万円を初日に)587万円
ドルコスト(月3万円×10年)466万円

右肩上がりなら、一括投資が圧勝。ドルコストは「上がっていく相場で安く買い続けようとする」ので不利になります。

シナリオB:暴落後に回復(V字相場)

1〜3年目で-30%下落、4年目以降回復して10年で+50%になるシナリオ:

方法10年後
一括投資(最初に360万投入)540万円
ドルコスト(月3万円×10年)580万円

暴落シナリオではドルコストが逆転。安い時期にも買い続けられたため。

シナリオC:右肩下がり相場

10年で-20%になる悲観シナリオ:

方法10年後
一括投資288万円(-72万)
ドルコスト325万円(-35万)

下落相場でもドルコストのほうが損失が少ない

3. モンテカルロで1000パターン検証

過去100年分の米国株データに基づくモンテカルロシミュレーション(年利期待7%、ボラ16%、10年運用、360万円):

パーセンタイル一括投資ドルコスト
10%(悲観)280万円340万円
50%(中央値)680万円510万円
90%(楽観)1,250万円760万円
標準偏差(バラツキ)

結論:中央値は一括投資が圧倒的、ただし最悪シナリオはドルコストが優勢。リスクとリターンのトレードオフが明確。

あなたの場合はどっち?モンテカルロで試算

複利コンパスのモンテカルロモードで、ドルコスト or 一括の結果を比較できます。

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4. ドルコスト平均法が向いている人

5. 一括投資が向いている人

※ 中間案として「ハーフ&ハーフ」も有効。手元資金の半分を一括投資、残り半分を時間分散して投資する方法。

6. まとめ

  1. ドルコスト平均法は「リスク低減」には有効、「リターン最大化」には不利
  2. 右肩上がり相場では一括投資が勝つ
  3. 暴落・下落相場ではドルコスト平均法が勝つ
  4. 毎月の給料から投資する人にはドルコスト一択
  5. まとまった資金がある人は「ハーフ&ハーフ」も検討

新NISAやiDeCoで月々つみたてているなら、それが既にドルコスト平均法。「自分は正しい手法を実践している」と自信を持って続けてください。

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