「つみたて投資=ドルコスト平均法は最強!」――そんな話を聞いたことがあるのでは?
でも実は、ドルコスト平均法は『リスク低減』には効いても、『利益最大化』には効かないというのが学術的な結論です。
本記事では、モンテカルロ法を使って一括投資との比較を行い、ドルコスト平均法の本当の効果を検証します。
結論から言えば:
多くの個人投資家にとっては、心理的負担が少ないドルコスト平均法が現実的な選択肢になります。
ドルコスト平均法(Dollar Cost Averaging)とは、定期的に一定金額ずつ投資する手法のこと。
| 月 | 価格 | 購入数 |
|---|---|---|
| 1月 | 100円 | 300株 |
| 2月 | 150円 | 200株 |
| 3月 | 200円 | 150株 |
| 4月 | 120円 | 250株 |
| 合計 | 平均143円 | 900株 |
4ヶ月の平均価格は142.5円、しかし平均購入価格は133円(12万円÷900株)。安い時に多く買えるため、平均より安く取得できます。
「いま手元に360万円ある、これを一括投資 vs ドルコスト10年で投資」を比較してみましょう。
| 方法 | 10年後 |
|---|---|
| 一括投資(360万円を初日に) | 587万円 |
| ドルコスト(月3万円×10年) | 466万円 |
右肩上がりなら、一括投資が圧勝。ドルコストは「上がっていく相場で安く買い続けようとする」ので不利になります。
1〜3年目で-30%下落、4年目以降回復して10年で+50%になるシナリオ:
| 方法 | 10年後 |
|---|---|
| 一括投資(最初に360万投入) | 540万円 |
| ドルコスト(月3万円×10年) | 580万円 |
暴落シナリオではドルコストが逆転。安い時期にも買い続けられたため。
10年で-20%になる悲観シナリオ:
| 方法 | 10年後 |
|---|---|
| 一括投資 | 288万円(-72万) |
| ドルコスト | 325万円(-35万) |
下落相場でもドルコストのほうが損失が少ない。
過去100年分の米国株データに基づくモンテカルロシミュレーション(年利期待7%、ボラ16%、10年運用、360万円):
| パーセンタイル | 一括投資 | ドルコスト |
|---|---|---|
| 10%(悲観) | 280万円 | 340万円 |
| 50%(中央値) | 680万円 | 510万円 |
| 90%(楽観) | 1,250万円 | 760万円 |
| 標準偏差(バラツキ) | 大 | 小 |
結論:中央値は一括投資が圧倒的、ただし最悪シナリオはドルコストが優勢。リスクとリターンのトレードオフが明確。
※ 中間案として「ハーフ&ハーフ」も有効。手元資金の半分を一括投資、残り半分を時間分散して投資する方法。
新NISAやiDeCoで月々つみたてているなら、それが既にドルコスト平均法。「自分は正しい手法を実践している」と自信を持って続けてください。